石綿とは何か
石綿(いしわた、せきめん)は、アスベストとも称されています。
天然につくり出された繊維状の鉱物のことです。
ご存知のかたも多いと思いますが、石綿は発ガン性があります。(石綿粉じんを、呼吸によって体内に取り込むことで健康被害を引き起こします。)
石綿の大半は、建築の材料に使用されています。
2012年に石綿製品が全面禁止されました。
石綿の種類
石綿は、6種類あります。
- アクチノライト
- アモサイト
- アンソフィライト
- クリソタイル → ※ほとんどの石綿製品の原料として使用されています。
- クロシドライト
- トレモライト
石綿の特性
石綿は、次のような優れた性質を兼ね備えています。その一部を列記します。
- 抗張力(引張りに強い)
- 耐摩擦性(摩擦や摩耗に強い)
- 耐熱性(高熱に耐える)
- 難燃性(燃えにくい)
- 防音性(音を遮断する)
- 断熱性(熱を遮断する)
石綿の飛散性
石綿は、建築の材料に使用されていることは先ほど述べました。
その石綿含有建材を解体時における飛散性の高低(レベル1〜レベル3)で分類しています。
- レベル1
- 飛散性:最も高い
- 建材の種類:石綿含有吹付け材
- 使用箇所例:機械室、ボイラ室など
- レベル2
- 飛散性:高い
- 建材の種類:石綿含有保温材、石綿含有耐火被覆材、石綿含有断熱材
- 使用箇所例:建築物の柱、はり、壁、空調ダクトなど
- レベル3
- 飛散性:比較的低い
- 建材の種類:成形板等
- 使用箇所例:建築物の天井、壁、床、屋根など
施工部位
※国土交通省(目で見るアスベスト建材)より引用
石綿の事前調査
令和4年4月1日から建築物の解体・改修工事を行う施工業者は、工事における石綿含有建材の有無を事前に調査し、その調査結果を都道府県等に報告しなければなりません。
令和5年10月以降は、その事前調査を有資格者が行う必要があります。
最後に
石綿は、私たちの身近に存在しています。
石綿について気になる方は、各省庁や自治体のホームページに情報が掲載されていますので、まずは自分が住んでいる自治体のホームページから目を通してみてはいかがでしょうか。